顎関節症／食いしばり／歯ぎしり

顎関節症や歯ぎしり、食いしばりなどの症状は歯医者で治療できる、ということをご存じの方も多いかもしれません。しかし、これらの症状はなかなか改善しづらく、多くの方が悩まれています。その主な理由は、これらの症状を引き起こす原因が一つではなく、多岐にわたるからです。

たとえば、原因が歯並びや噛み合わせの問題であることもあれば、生活習慣やストレス、筋肉の緊張といった要因が絡み合っている場合もあります。

このため、それぞれの原因を正確に特定し、それに応じた適切な治療を提供することが、症状を改善する鍵となります。当院では、患者さんの症状に基づいた治療計方法を複数提案し、それに沿って治療計画を進めています。

顎を保護して、顎関節を安定させることで、症状を改善します。

虫歯が原因で生じた噛み合わせの問題には、詰め物や被せ物を使用して、正しく噛み合うよう、調整します。また、古い被せ物や被せ物が合っていない場合は、新しく精密な被せ物を作製します。

噛み合わせ全体の調整が必要な場合、矯正装置を用いて歯並びを適切に整えます。

重度の歯周病などによって多くの歯を失うと、口内の状態が悪化し、噛み合わせが不安定になることがあります。こういったケースの場合、顔の形状や顎関節のバランスを考慮しながら、新たに噛み合わせを設計し直します。

意識せずに上下の歯を接触させる癖を「歯列接触癖（TCH）」と言います。通常、歯が接触するのは会話、咀嚼、または飲み込む際であり、何も行っていない状態で歯が触れ合っていることはありません。

しかしながら、スマートフォンの使用やデスクワークが増えた現代では、無意識のうちに長時間歯を接触させている人が増えています。この状態が持続すると、筋肉が緊張し続け、顎関節への負担が増大します。これが顎関節症や肩こり、歯や舌の痛みの原因となり得ます。

治療には、唇を閉じて意識する、スプリントを使用するなど、さまざまな方法がありますが、当院では詳細な問診と検査を行い、それに基づいた改善策を提案しています。