虫歯治療

お口の中には、痛みを感じやすい部分と感じにくい部分があります。当院の医師は、その部位を見極める技術があります。麻酔の際は、痛みを感じにくい部分を狙って注射します。

歯を削るドリルの振動や「キュイ〜ン！」という音を不快に感じる方は少なくありません。当院では、不快音や振動が抑えられた「5倍速コントラ」というドリルをよく使い、患者さんのストレスを軽減するようにしています。

かつて虫歯の治療といえば、ドリルで大きく歯を削って、被せ物をする治療が主流でした。
しかし、必要以上に健康な歯を削ってしまうと、虫歯が再発したときに削るところがなくなってしまい、結果的に歯の寿命を大きく縮めてしまいます。このため当院では、可能な限り「削りすぎない」治療を心がけています。

当院の「削りすぎない」取り組みをご紹介します。

虫歯の部分だけを削り、健康な部分を削らない。これが虫歯治療の理想です。しかし、この境目を正確に見極めるのは簡単ではありません。
そこで、当院では「マイクロスコープ」や「高倍率ルーペ」を使用します。患部を十数倍に拡大して見られるので、虫歯の部分と健康な部分をしっかり見分けることができます。

「う蝕検知液」とは、虫歯の部分だけを着色する検査薬です。健康な部分には反応しないので、色の着いた部分だけを削れば、健康な部分を残して治療ができます。

多くの歯科医院では、歯が痛くなったら、当たり前のように「神経を取る」治療を行っています。

しかし、歯の神経には、歯に栄養を届ける「血管」も含まれています。神経を失った歯は栄養を取り入れることもできなくなり、時間の経過とともに、歯はもろく、弱くなっていきます。歯を長持ちさせるためには、神経は可能な限り取らない方がよいのです。

当院の「神経を取らない」取り組みについてご紹介します。

虫歯が神経の近くまで到達している場合は、「覆髄法」という治療を行います。文字通り、神経（歯髄）を覆う治療法で、虫歯に感染した部分だけを削って取り除き、MTAセメントを詰めます。

症例によっては、虫歯を削ると神経が露出してしまうことがあります。このようなケースでも、MTAセメントで直接神経を覆うことにより、神経を残せることがあります。

虫歯が神経に到達して、神経が炎症を起こしてしまうと、多くの場合は神経を取る必要があります。しかし、感染の程度や炎症の具合によっては、「断髄法」という治療法で、神経を残せる場合があります。

断髄法では、炎症を起こした部分だけを取り除いてから、「覆髄法」と同じようにMTAセメントで覆い、残された神経を保護します。ただし、炎症の程度によっては、神経を残せないケースもあります。

ひどく進行した虫歯や歯周病などが原因で、抜歯と診断されることがあります。歯を抜いた後は、一般的に「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」などの治療を行いますが、これらの治療法はいずれも患者さんの負担が小さいものではありません。嚙み心地や機能性についても、ご自身の天然歯には及びません。

そこで、稲沢プラス歯科・矯正歯科では、可能な限り「歯を抜かない」治療に取り組んでいます。
※すべてのケースで抜歯を避けられるものではありません。抜歯が最善の選択となることもあります。

以下、詳しくご紹介します。

歯周病を治療すると、失われた骨や歯肉は少しずつ再生します。実は、骨には自ら再生する能力があります。しかし、実際には自然に骨が元通りになることはまずありません。骨に比べて、歯肉が再生するスピードは圧倒的に速く、本来は骨が再生するべき場所を歯肉が覆い尽くしてしまうためです。

当院では、「GTR法」という治療法で、骨を再生させます。GTR法では、本来骨が再生する場所を「メンブレン」という人工の膜で覆い、歯肉から保護します。これにより、骨は歯肉に邪魔されることなく再生していきます。

「エムドゲイン」や「リグロス」は、骨の再生を促す特殊なたんぱく質を含んだ薬品です。歯肉を外科的に切開し、骨が失われた部分にこれらの薬品を塗布すると、個人差はありすが数ヶ月から1年程度で骨が再生します。

当院では、「リグロス」による歯周組織再生療法を、保険診療で行っています。

次の動画をご覧ください。エムドゲインが骨を再生させる様子がおわかりいただけます。